志摩市竹内ちひろ

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地域ブランド戦略とHACCP

お知らせ日記|2009年8月13日

 

「帽子かぶってください」三重県鳥羽市の答志(とうし)漁港の市場を

訪れた際、鳥羽磯部漁協の担当者の方から指示をもらった。帽子をかぶって

長靴に履き替える。市場に入るときは靴底を消毒する。しかも水揚げする

漁師さんたちも場内は禁煙だ。

 これらの取り組みは、HACCPと呼ばれるNASAで開発された衛生管理手

法を目指したものであり食品工業などの場においても取り組みがなされてい

る。(宇宙で腹痛を起こすことは命にかかわるので・・・)

 

 近年、食の安心・安全への関心が消費者の関心を集めている。私は以前

海の幸フランス料理で一世を風靡した高橋忠之さんが料理長を務めた志摩

観光ホテルで働いていた。あわびのステーキや伊勢海老のクリームスープ

は絶品で国内外から多くの食通をうならせ、その伝統は今日にも引き継がれ

ている。ちなみに日本のミシュランで三ツ星を獲得した「カンテサンス」の岸田

周三シェフもこのホテル出身だ。

 

 その美味しい料理とともに忘れられない光景がある。それは厨房がいつも

ピカピカであるということだ。超一流のブランドは美味しいのは当たり前。

バックヤードまでが高品質な衛生管理で「火を通して新鮮・形を変えて自然」

という海の幸フランス料理というブランドを生み出していたのだ

 

 食品を扱うバイヤーのお話を伺うと、こういった安心・安全・高品質とい

う三拍子がそろう事が仕入れの条件でそれの証がHACCPだという。トレーサ

ビリティー、生産履歴を大事にしながら安全管理を行う。ブランド化を考えた

ときに押さえるべき大事なポイントだ。さらには漁業でいうなら、漁師さん、

漁船、魚市場、加工工場、トラックなど地域ぐるみでHACCPに取り組むこと

が重要になってくる。その取り組みは北海道の標津、宮城の気仙沼でもはじま

っている。「あのりふぐ」の取り組みなど志摩にはブランド化の成功例がある。

地域HACCPの伊勢志摩での取り組みはこれからの一次産業・水産業の命運を

にぎる。鳥羽磯部漁協の取り組みに注目しながら、地域ぐるみの取り組みを期

待したい。

 

                竹内千尋